先日(といってもずいぶん前ですが)、投稿しました
若冲展~前篇~の続きです。
ジメジメした梅雨もようやく明けて、
爽やかに文化活動。
カラリストの高橋拓也です。
後篇では、若冲の作品を少し紹介します。
僕が一番見入ってしまった作品が、
これです。
↓
こちらは、動植綵絵の内、「群鶏図」という作品です。
これだけの鶏を一つ一つ丁寧に描く、その集中力がスゴイ。
どの鶏も一匹として同じ表情、同じポーズはありません。
鶏たちのその躍動感に思わず時を忘れて見入ってしまう迫力です。
この絵からもわかる通り、若冲の描く鶏は、本当に細かいところまで繊細です。
羽の色、とさかの模様など、
ごくごく細い絵筆で、少しずつ色を重ねながら、陰影と質感まで表現します。
実際に数十羽の鶏を庭で飼ってまで、目の前の実物の写生にこだわったそうです。
こちらは「枡目画」と呼ばれる表現方法で描かれています。
全体を数万もの枡の形に区切って枡目ごとに彩色する、とても特異なものです。
まるで、コンピューターの画面を見るような、ピクセルアートのような表現です。
もしも、同じ時代に生きていたなら、
描くところを見学させていただきたい。
きっと、ワクワクするような時間なんだろうなと妄想しますww。
この絵も含め、宇多田ヒカルさんのSAKURAドロップスのPVでは、
若冲の絵がいたるところでアニメーションされて登場します。
懐かしいですね。
他にも、様々なアーティストや表現するものに影響を与え続けている、伊藤若冲。
彼から学ぶ色に関する自由かつ繊細な表現は、
僕もカラリストとして見習っていきたいところです。
若冲の色表現の技法や発想を、ヘアカラーにも応用するべく、
ただいま試行錯誤中です!!!
いつ完成を見るか、自分でもわかりませんが、
若冲も生涯絵を描き続けていたように、
僕も時間をかけてでも、追究していきたいと思います。
imaii colorist 高橋拓也
written by 髙橋拓也
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